建物を資産ととらえ、ビルの不動産価値を高め、法令遵守したコンサルティングを行います。

COLUMN

建築徒然草

《建築は総合産業》


国内でも海外でも、街を見ればその国の文化レベルが判ると古くから云われております。街・建築は、自動車産業と同じく国を代表する総合産業になります。それは人間工学であったり、構造力学であったり、材料工学、溶接、塗装、ガラス、化学製品、電気工学、照明、音響、繊維などなど、じつに様々な専門的な知識が、様々なソフトウエアーを活用し高度に組み合わされております。その建築の評価も、コスト、耐久性、デザイン、施工性、空調、省エネルギーなどが要因となりいろいろな評価にわかれます。それは発註する人、使う人、作る人、育てる人などの視点からも評価は分かれ、時間の流れの中で常に評価は変化していきます。

《快適・利便・安全、そしてバランス》


明確な目的追求の建築の場合を除き、バランスという言葉を大切にしたいと思います。住宅であれば、安全に裏打ちされながら、住まわれる皆さまに心地よく、利便性に富んだ建物を目指したいと思います。生活感の無い1枚のきれいな写真を追い求める設計行為よりも、住まわれる方の考え方に合わせ、住まわれる方が、時を重ね状況が変わりながらも愛着を持って、受け入れて頂けるような建物を考えていきたいと思います。

《情感を大切に・・・》


日本人が歴史のなかで培ってきたすばらしい情感があります。それはイコール和風造作という意ではなく、街にとけ込み調和する作法であったり、張りつめる空間の緊張感であったり、フッと窓から流れる草花の香りだったり、雨の音だったり・・・、 とくに住宅であれば大切な事と考えます。それらは建物の気密性だけではなく、適度な涼風であったり、自動化の機器動作ではなく、スイッチを入れる切るの作法であったり、相手を思いやる心配りであったり、数値による工学的判断も大切ですが、子供の情操教育としても必要な事だと思います。建築設計ではそんな事も大切にしたいと思います。

《デザイン・・・》


デザインという意は、けして形や色だけを対象とするのではなく、住宅であればくらしのデザインであったり、事務所ビルであれば効率化のデザインであったり、またコストのデザインであったりもします。美しい生活感を排除した写真写りの良い建物よりも、安全に裏打ちされながら、心地よく、利便性に富んだ建物のデザインを限られた条件の中で見出していきたいと思います。

《冷暖房設備》


鎌倉時代、吉田兼好は徒然草で「家の作りやうは夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。」と言う。しかるに現代住宅では高断熱一色になっております。また事務所ビルでは、春秋の気持ちのよい季節でも窓は開かず、季節感のない均一な空調環境の中で仕事を行う事になります。 う~確かに結構な事なんですが、やや釈然としないモノがあります。人間にとって進化した環境なんでしょうか。退化しつつある環境なんでしょうか。。。

《思いやる こころ》


建築の設計のなかでも大切にしたい事があります。私たちは、集団で社会生活を形成しております。それは、他人を思いやることで成り立っているとも云えると思います。公共の場では、これから使用する方への配慮であったり、マンションでは騒音や振動の配慮であったり、住宅地では街に調和した外壁の色や素材であったりします。照明の自動スイッチや、ドアの自動化なども素晴らしい技術と思いますが、子供の頃に云われた事で、「敷居を踏まない」、「ドアは静かに閉める」などなど、配慮への作法を教えるべききっかけが無くなり、これでいいのかな。という気持ちが、私のこころには残っております。

《経済と建築・・・》


経済学は全くの専門外ですが、何となく肌で感じていた経済の事で、汗を流す労働対価の事、貧富の差(格差)の事など、いくつかの経済社会への疑問点があります。経済より大切な事があると説くダライ・ラマ法王、インドの国民全員がドイツ人のように1人1台の車を所有したら地球環境はどうなるのかと国連演説で訴えるウルグアイのムヒカ大統領、幸せの国「ブータン」と福祉国家の国「オランダ」の事、年のせいか(?)そんなことが最近頭をよぎります。私が長く関わってきた建築の世界でも、いつの間にか「タテモノ」と見るのでは無く、「タテモノ」を金融商品として捉え評価されていることが増えてきたように感じます。京都の桂離宮は経済評価ではいくらなの? いくらあれば楽しい家庭が手に入るの? いつかそんな事を尋ねられるような気がします。。。

《生きざま・・・》


自宅のビデオを買い直してテレビ番組を楽しんでおります。その中でもNHK「プロフェショナル 仕事の流儀」に、毎回グサッとやられております。登場される方々にすごい人たちだなぁーと思うと同時に、何となく建築設計にも通じる根っこみたいなモノをちょっと感じます。
http://www.nhk-ondemand.jp/program/P200800006600000/index.html?
 
●2016年放送

人生に寄り添う一着を
ファッションデザイナー・皆川明

●2016年放送

道を示し、心をいざなう
グラフィックデザイナー・廣村正彰

●2016年放送

主婦のリアルが、ヒットを生む
雑誌編集長・今尾朝子

●2016年放送

あがき続けろ それがメロディになる
作曲家・佐藤直紀

●2016年放送

人生は、交錯する光と影
照明デザイナー・東海林弘靖

プライベート

最近の愛読書

  • これからの日本-経済より大切な事-(池上彰・ダライラマ法王14世)
  • この国のけじめ(藤原正彦)文集文庫
  • 国家の品格(藤原正彦)新潮新書
  • 建築をつくる者の心(村野藤吾)なにわ塾叢書
  • 稼ぐ力(大前研一)小学館
  • 剣岳(新田次郎)文集文庫
  • 行かずに死ねるか(石田ゆうすけ)幻冬舎文庫
  • 買いたがる脳(デビット・ルイス)日本実業出版社
  • 還暦からの底力(出口治明)講談社現代新書

カワセミ

散歩コースの近くの川に、カワセミが住みついております。都心では見られないこんな環境もこころ休まります。
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青少年育成サポート

(ボーイスカウト活動のご紹介)
2000年より地域ボランティア活動として、ボーイスカウトの指導者として関わっておりました。健康な住宅もさることながら、青少年の健康な体と心の育成も建築設計と合わせて大切な事ですね。(~2014年退団)
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Theパソコン

業務としてパソコンをはじめたのは、平成5年の頃だから経歴だけはそこそこの感じです。個人ではNECのPC9801が買えなくて、EPSONを購入しました。電話線とダブルタームという通信ソフトを活用してのパソコン通信ですが、大阪のブレーンの方に作業の応援なども依頼しておりました。割と先進だったと思います。日本語変換はジャストシステムのATOKを使っており、いまだにIMEには勝っていると思ってます。cadソフトは、構造システムのDRA-CADを使い続けております。JW-cadやVecterWorksを使って実施設計をおこなった事もありますが、結局、紙と鉛筆の延長にあるcadが使いやすいように感じております。cpuの能力よりも作業性が大切と、デュアルモニターを導入したのも早かったと思います。巷では3次元cadのBIMが始まっております。ビルを管理するには今後有効な手段と思います。また大組織だと効果も大きいと思われますが、私までには影響は薄いところです。でも3次元プリンターで模型を作ってみたいですね。ではでは・・・

建築設計とラブラドール(?)

盲導犬以外にも、介護施設で活躍しているセラピー犬や介助犬として活躍するワンコたちがおります。しかし、このラブラドールたちには、ただ毎日振り回されているだけのようですが・・・

散歩の途中

いつもの川で・・・

グランドで・・・

着込んでみました・・・

トレッキング

時間が出来ると、早朝から山に向かう事があります。すべて自分の足で一歩ずつ登っていきます。そして頂上に立ち、リセットされてまた戻ってきます。そのリセットの一瞬が最高ですね。

ヤマレコ ( ip-isobe )

頂上の気配が・・・

空がとてもきれい

冷たい空気が心地よい